
特別講座のご報告
「集中力とひらめき脳を鍛える座禅勉強会」
を開催しました。
家庭教師ぽぷら勉強会担当の長谷川と
精神統一のプロである橋本住職様の共同企画です。
勉強の悩みを解消したい!
✔勉強しようと机にむかったものの、なかなか始められない✔ついついスマホを触ってしまう
✔初めての受験で不安やストレスがある
✔数学・理科の応用問題がニガテ
✔学習能力を高めたい
このような悩みを抱えている生徒達と一緒に学んでいきました。
「座禅勉強会」って何ですか?
座禅を通じて集中力を高めてから勉強に取り組む、学習能力を向上させる勉強会のことです。
ぽぷらと徳光院様がコラボして2014年から始めた活動で、
受験前の恒例行事となりつつあります。
和尚様インタビュー:「受験生」になりなさい!
おはようございます、徳光院の橋本和尚です。
今年は正月から雪が降り積もりましたね。
この純白の雪景色のように一年清らかな心でありたいものです。
ではより清らかな心で生きていくためには、
何を努力し、何に勤めるべきでしょうか。
中国唐代詩人の白居易は、
鳥彙道林禅師(ちょうかどうりんぜんじ)に仏教の教えの根本を尋ねました。
すると禅師は、「諸悪莫作・衆善奉行」
と答えられました。
「悪いことをするな、善いことをせよ」という意味です。
白居易は、「そんなことは、三歳の童子でも知っていますよ」
と禅師にお話しすると、鳥彙和尚は動ずることなく
「三歳の子供が知っていても、八十の老人すらこれを実行することは難しいぞ!」
と応じたのです。
また、お釈迦様は「因果因縁」を説かれました。
物事には必ず因(原因)があり、縁があり、そして結果があると。
日々善因を積み重ねて行くことに努力し、
この世に生まれた使命を全うすることが肝要なのです。
使命を果たすこと、
それは”なりきること”に通じます。
例えば、お母さんは「お母さん」になりきる、
先生は「先生」になりきる。
受験生は「受験生」になりきる。
生きる勤めをきちんと果たすことを心がけたいものです。
今日は自己を見つめる機会をどうか作ってください。
合掌
こんなところで勉強をしました

徳光院。そこは想像以上に広いお寺です。
清々しい名を持つこちらは、
神戸川崎財閥の創始者・川崎正蔵さんが私財を投じて建立したものです。
明治創建の寺で、松や楠の樹に覆われた境内には
室町時代の多宝塔(重要文化財)などの古建築が移建され、
山の景色に溶け込んでいます。
当院の近隣には、
五社稲荷大明神社、福徳弁財天社、筆塚があり、
古碑も多数あります。
この布引山一帯は神戸市により
「徳光院及びその周辺文化環境保存区域」
の名称で環境保存区域に指定され保護されており、
「徳光院市民公園」の名称で市民憩いの場となっています。
自然を感じながらも、身が引き締まる思いです。
「禅」ってなにですか?

「六波羅蜜」から学びました。
1,布施
ほどこしです。人のために惜しみなく何か善い事をする。
この善行には有形と無形のものがあります。
有形・財施—金銭や物品を他人に施す物質的なお布施の事。
地震や災害時に衣類・毛布・食料・義援金もこの財施にあたります。
2,持戒
つつしむことです。
本文を忘れずにルールを守った生き方で、人間らしく生活をすることです。自分勝手に生きるのではなく、互いに相手のことを考えながら、仲良くゆずりあっていく生活です。
五戒律 生き物をみだりに殺してはならない 盗みを犯してはならない 道ならぬ邪淫を犯してはならない ウソをついてはならない 酒におぼれてはならない
3,忍辱
たえしのぶことです。 辛い事や悲しい事があっても、怒らず、落ち込まないで頑張る事です。物事の本質をしっかりとおさえ、困難にたえること
4,精進
はげむことです。 懈怠の心をたいじして、心身を鍛錬し、他の五波羅蜜を修行することです。最善をつくして努力する事、良い結果が得られても、それにおごらず、さらに向上心を持って継続すること
5,禅定
しずめることです。
心の動揺・散乱をたいじし、心を集中し安定させること。
禅とは「静かな心」「不動の心」という意味です。
6,智慧
学ぶことです。 真理を見極め、真実の認識力を得る事 人は誰でも生まれながらにして仏様と同様の心を持っています。欲望が強くなると、単なる知識だけで物事を考えるようになります
知識ではなく、智慧の心を以て考えること
私は 5番目の「禅定」に心がゆさぶられました。
普段の自分は、動く心、心が落ち着いていない状態で生活を送っているからです。
いかんいかん、禅定、禅定・・。
六波羅蜜から学んだコト
「頭に知識を詰め込むだけではどうにもならない、
何ごとも実践が肝心です!」
と説かれます。
現代の問題点に照らし合わせ、
解決への取り組み方を説くといった、
とても分かりやすく、ためになるものでした。
人間のやっていることは時代が進んでもあまり変わらないものなのだと、
本質を問われる思いでした。
また、問題解決の方法を論じるだけでは意味がなく
実践あってこそという点に、
書物だけに頼る学びの限界、
単に知識をふりかざす無意味さを教えられた気がします。
私、そうとは知らずに座禅会が始まる前に、
「和尚様、禅を学ぶためにオススメの本はありますか?」
と質問したところ、
「喝!」
をいただきました、反省!
禅の世界は厳しい!畳のへりを踏んではいけません!!

家紋の入った畳縁を踏む事は、
ご先祖や親の顔を踏むのと同じ事とされ、
畳の縁を踏まない事が武家のたしなみ、
商家の心得であった訳です。
紋縁以外にも動植物の柄など、
生き物をテーマとした柄も多く使われていますので、
生き物や草花を踏みつける事は極力避け、
「心優しく静かに歩くべし」と言うしつけもありました。
現在ではこのような背景も薄れてきましたが、
「相手の心を思いやる」という礼儀の表れとして、
「畳の縁は踏まない」というマナーが残っているのです。
座禅をやってみよう

座布団を2枚用意します。
1枚を下に敷き、もう1枚を半折にしてその上にお尻を乗せて座る。
あぐらの状態から、
右の足を左のまたの付け根に近い所にのせ、
そして左の足を右のまたの上にのせる。(結跏跌坐:けっかふざ)
手の組み方は、
右手を左の足の上におき、
左のひらを右のひらの上において両手で親指の面を合わせてささえます。
背筋を真直ぐに伸ばし、
あごを引き、
目は半眼に開き、
約1メートル前方に視線をおろす。
肩の力をぬき、下腹に気を満たすような感覚で座ります。
座禅式呼吸の仕方は、
腹式呼吸(吸ったときにお腹を膨らませる) ヒト〜で深く長くはく。
ツ〜で自然に吸う。
フタ〜で深く長くはく。
ツ〜で自然に吸う。
これを一から十までやります。
それを何回も繰り返していきます。
坐禅を体験してみて・・・
感想です。
・座禅はやってみるとなかなかキツかったです。
・足を組む時点で簡単にできると思っていたが、両足を組む事ができなくて足が痛かったけど、座っているうちにだんだん痛くなくなってきました。
・家でもやってみたいです、ぜひ続けてみたいです。
・雑念がはらわれるようでした。
・思ったより長く感じた、少し眠たくなったりして、無になるまでは長いみちのりです。終わったあとは、スッキリしました。
・普段の生活では時の流れに流されるままで時間だけがどんどん過ぎていっていました。短い時間でしたが自分自身を見つめ直すいい機会でした。
長谷川が想う座禅とは?
座禅は心の健康診断。
お釈迦様のカタチをマネすることで、
「自分の中にあるこり固まった部分をほぐし、今あるものに満足する」
人間は自分の身体と心が分かっていません。
普段、焦りまくって仕事をして、
せわしい息しかできていない自分。
きっとこの時、取り戻せた正しい呼吸と姿勢に、
気持ちが元気になったのでしょう(ただの思い込み?)。
そういえば座禅の呼吸法は脳にもいいようですしね。
あっ、また禅にメリットを求めようとしている・・(邪道)
私のようにわがままな現代人は、
「ジコチュウ!」と後ろ指を指される前に、
こういう豊かな時間を持つべきだ、
と思いました。
これからは、
「朝の始まり」「物事に取りかかる前」「勉強を始める前」
に座禅をして、
心を整理してからとりかかってみましょう。
きっと毎回あたらしい発見があると思います。
運がつく「感謝のお昼ごはん」

厳しい座禅の後は、楽しみのごはんです。
食材の語尾に「ん」=「運」がつきます。
(コーン、だいこん、にんじん、なんきん、れんこん、いんげん等々・・語尾に全部「ん」がつくので合格運を注入してきました)
「あたりまえに感謝」
私たちの生活の中でのあたりまえのこととは何でしょう。
ご飯が食べられること、呼吸ができること、眠ること、元気で過ごせること
などたくさんあると思います。
その中のひとつに食事があります。
自分の命を生かすために他のたくさんの命を食材として頂いている食事は、
食事があたりまえに出来る環境に生かされていることは
何よりも幸せで感謝すべきことだと思います。
仏教に「小欲知足」という教えがあります。
あまり欲ばらないで、少し足らなくても満足し、感謝することを知りなさい
という教えです。
欲求を満たすためだけでは、物を大切にするどころか、
いつになっても本当に満足することはできません。
「もったいない」は「小欲知足」の教えそのものであり、
その実践の一つに大切な食事を頂く作法もあると思います。
そして、禅の食事作法の教えである「食事五観文」があります。
五つの誓いの言葉を象徴する形が
両手を合わせる合掌の姿でもあります。
姿勢を整え、音を出さないで静かに頂く禅の修行の作法も大事ですが、
あまり難しく考えるのではなく、
命を頂きありがとうと素直に合掌し、
出された食材に感謝して美味しく頂くことが大切です。
生きる基本である食事などのあたりまえのことに感謝し、
合掌などの作法を通じて心を調えることは
心豊かな社会を築く土台にもなると思いました。
*食事五観文
一つには、功の多少を計り彼の来処を量るる二つには、己が徳行の全けつを忖って供に応ず
三つには、心を防ぎ、過貧等を離るるを宗とす
四つには、正に良薬を事とするは形枯を療ぜんが為なり
五つには、道業を成ぜんが為に、この食を受くべし
これを唱えてからご飯スタートです。
もちろん食後も唱えて終了。
午後から座禅式勉強会スタート
集中力をMAXまであげた状態で
「100マス計算」
に取り組みました。
実は、
座禅前にも「100マス計算」をしたので、どれくらいスピードアップしたかを計測したいと思います。
結果は?
3名中2名、計算スピードが短縮していました!
100マス計算の完了時間が、
座禅前3分→座禅後2分40秒
座禅前2分45秒→座禅後2分15秒平均して15%の改善がみられました。
最後にみんなでお経をあげて解散
こうして僕たちは、座禅勉強会を無事終了することができた。
それにしても、僕はなんでこんなに雑念が多いのだろう。
でも、そんなこともどうでもよくなってきた。
だって、もともとみんな、生きているだけで十分に満たされているんだから。
勉強ができることに満足。
受験できることに満足。
日本の受験生のみんな、今ある環境に満足ですね。
来年も座禅勉強会を開催するのでよろしくお願いします。
追伸
集中力とひらめき力があがる!
家庭教師ぽぷらの「体験授業」はこちら↓
http://www.popura-k.com/experience/
- 2015年02月06日
- すたっふ日記
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